馬主になる夢、あきらめていませんか?
「相馬眼の鍛え方」から「収入アップの方法」まで、その考え方・ノウハウを馬主を目指すサラリーマンのあなたにこっそりお届けします。
さぁ、私と一緒に夢を実現させましょう!
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第53回 皐月賞
平成5年4月18日 中山競馬場。
この日行われるメインレースは牡馬3冠レースの初戦、4歳馬(現3歳馬)限定のGT・皐月賞。
皐月賞の前哨戦である弥生賞を快勝したウイニングチケットと、連対率100%で2着に敗れた時でも半馬身以上離されたことのないビワハヤヒデが人気を二分する。
「Winning Ticket」「Biwa Hayahide」
両者の頭文字を取りWB2強対決と言われていた。
ウイニングチケットには柴田 政人、ビワハヤヒデには岡部 幸雄。
稀代の名騎手が騎乗することもあり、WBの一騎打ちとなる気配がますます濃厚になった。
WBの2頭から離れた3番人気にはナリタタイシン。
若き天才・武 豊が騎乗していたが、弥生賞でウイニングチケットに2馬身の差をつけられていた事もあり、ファンの期待感は薄れていた。
レースが始まった。
ビワハヤヒデは先行、ウイニングチケットは馬群の中団に位置取り、そしてナリタタイシンは思い切って後方待機策を取っていた。
レース中盤、ハイペースだった弥生賞とは打って変わり、比較的落ち着いた流れとなった。
ビワハヤヒデは4,5番手の好位を進み、ウイニングチケットは先行勢をとらえるため、徐々にポジションを上げていく。
一方ナリタタイシンは後方3,4番手で力を溜めている。
直線に向き、ビワハヤヒデが先頭に立つ勢いでスピードをあげる。
ウイニングチケットも負けじと並んで勝負をかける。
WBの一騎打ち。このまま決まるのかと思われた。
一瞬だった。
後方で脚を溜めていたナリタタイシンが空気を切り裂いてみるみる順位を上げてくる。
まるで他の馬の時間が止まっているようだ。
ゴール手前200メートル、他の馬にはじかれ、外にふくれるがそのスピードが衰えることはない。
その末脚はまさに「カミソリの切れ味」といった感じだ。
ゴール手前50メートル、ナリタタイシンの”鬼脚”はとうとうビワハヤヒデ、ウイニングチケットの2強をとらえた。
そしてゴール直前、ビワハヤヒデをクビ差抑えて勝利をものにした。
走破タイム2分0秒2の皐月賞レコード。
皐月賞馬ナリタタイシンが誕生した。
その後、「Narita Taishin」をWBに加え、WBN3強と呼ばれるようになる。
Pick Up |
ナリタタイシン 生年月日:1990.6.18
生産地:北海道新冠
性別:牡
毛色:鹿毛
調教師:大久保 正陽氏
主戦騎手:武 豊氏
戦績:15戦4勝
主な勝ち鞍:皐月賞(GT)、目黒記念(GU)、ラジオたんぱ杯3歳ステークス(GV)
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マメ知識 |
歴代の皐月賞馬 セントライト、シンザン、ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン。
この5頭の3冠馬は当然皐月賞を勝っている。
そして古くは名牝 トキツカゼ、稀代の名馬 トサミドリ、幻の馬 トキノミノル、夢の超特急 コダマも皐月賞の優勝馬。
さらにさらに国民のアイドルと呼ばれたハイセイコー、天馬と称されたトウショウボーイ、不屈の帝王 トウカイテイオー、7冠馬 テイエムオペラオー。
ここにあげた彼らはすべて中央競馬の殿堂入りをはたしている顕彰馬だ。
中央競馬の顕彰馬は現在27頭いるが、その中で実に13頭が皐月賞を勝っていることになる。
顕彰馬ではないが、皐月賞を勝った名馬は数多い。
クラシック2冠を制したサクラスターオー、ミホノブルボン、エアシャカール、セイウンスカイなど。
「皐月賞を勝つことが名馬の条件」というのはいい過ぎかも知れないが、
「皐月賞が名馬の登竜門」であることは間違いないだろう。
さて平成17年、今年の牡馬クラシックの中心的存在、ディープインパクト。
その名前の通り、衝撃的な強さを魅せつけで無敗の皐月賞馬となった。
彼には名馬の資格は十二分にある。
いや歴史に残る名馬となる可能性すらある。
鞍上はナリタタイシンと同じ武 豊氏。私としても応援する手に力がこもる思いだ。
彼の今後の活躍に注目していきたい。
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中央競馬G1レース総集編1993
DVD |
オススメ度:★★★★★ |
ナリタタイシン、ウイニングチケット、ビワハヤヒデの3強対決となった牡馬クラシックロード。
ベガが制した桜花賞、オークス。
砂の女王 ホクトベガのエリザベス女王杯。三冠馬となったナリタブライアンの朝日杯三歳ステークス。
女傑と呼ばれたヒシアマゾンの阪神三歳ステークス。
そして、トウカイテイオーが奇跡の復活を遂げる有馬記念など。
名レースが続いた1993年。ホントに見どころ満載です!
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第2回 ジャパンカップダート
平成13年11月24日 東京競馬場。
前年に新設されたダートのGTレースで、芝で行われるジャパカップ同様各国からの強豪も集まる国際レースだ。
一番人気に支持されたのはその年のNHKマイルカップの覇者 クロフネ。鞍上は武 豊。
初のダート戦となった武蔵野ステークスでのレース振りも評価されての人気なのだろう。
前走、武蔵野ステークスでは2着に9馬身も差をつけ、しかも1分33秒3というダート1600メートルのレコードを樹立していた。
しかし、不安な要素が無い訳ではなかった。
GT馬であるが、いまだ2000メートルを超えるレースでの勝ち星がなかった。
ジャパンカップダートは2100メートル。
「距離の壁があるのではないか?」との疑問は晴れないまま、レースが始まった。
ゲートが開いた。
あまりスタートのよくないクロフネも、まずまずのスタート。
第一コーナーから第二コーナーにかけて、クロフネは中団やや後方に控える。
そして、向こう上面では「スピードが違う」とばかり、徐々に先団に取り付いていく。
第三コーナーでは4,5番手を進み、直線手前で早くも先頭にたった。
東京の直線は長い。
「距離はもつのか?」「先頭に立つのが早すぎないか?」
そんな常識は彼には関係なかった。
「ついてこれるものなら、ついてこい」
そういっているかのように、後続馬との差は1馬身、2馬身、3馬身と開いていく。
「独壇場」とはこういうことなのか。
クロフネはただ1頭だけ異次元の走りを魅せつけた。
2分5秒9のレコードタイムだ。
2着との差はなんと7馬身。
2着馬が前年度の覇者ウイングアローなのだから、クロフネの強さは際立っている。
この馬に距離の壁などなかったか。
周囲の心配は杞憂に終わった。
なんとも失礼な心配をしてしまったものだ。
「次はドバイ!世界の頂点ワールドカップだ!」
ファンの期待が高まる結果となった。
余談だが、この圧勝劇の一ヵ月後、再起が難しいと言われる屈腱炎を発症。
「世界の頂点」というファンの夢は、はかなくも散ってしまった。
次の世代、そしてクロフネの仔にその夢を託そうと思う。
Pick Up |
クロフネ 生年月日:1998.3.31
生産地:アメリカ
性別:牡
毛色:芦毛
調教師:松田 国英氏
主戦騎手:武 豊氏
戦績:10戦6勝
主な勝ち鞍:ジャパンカップダート(GT)、NHKマイルカップ(GT)、武蔵野ステークス(GV)、毎日杯(GV)
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マメ知識 |
芦毛の怪物達 芦毛の怪物と聞いて、真っ先に頭に浮かぶ馬はオグリキャップだろう。
特に平成元年のジャパンカップが印象的。
ホーリックスとの叩き合いの末、同タイムの2着に甘んじた訳だが、出したタイムが凄かった。
2400メートル、2分22秒2の世界レコード。
このタイムは2005年現在も破られていない。
このオグリキャップはじめ、いつの時代にも芦毛の名馬がいた。
タマモクロス、メジロマックイーン、ビワハヤヒデ、セイウンスカイなど。
私はクロフネも芦毛の怪物の1頭だと思っている。
競馬で「たら」「れば」を言っても仕方ないのだが、もしドバイワールドカップを優勝していたら・・・。
やはり名馬のケガは悔やんでも悔やみきれないものだ。
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クロフネ 開放の使者 |
オススメ度:★★★★★ |
世界の競馬史に残る名馬。
その可能性が十分に持ち、ファンが期待した1頭のサラブレッド クロフネ。外国産馬枠の制限のため、天皇賞(秋)を除外され、挑んだ武蔵野ステークス。
そして海外の強豪を迎え撃ったジャパンカップダート。
デビュー戦からジャパンカップダートまでクロフネが出走した全レースを収録。
あなたもクロフネの圧倒的なパフォーマンスを堪能してくださいね!
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